(井上和彦氏の解説、書き起こし):[ 歴史を簡単に言えば ] 蒋介石(しょうかいせき)と毛沢東がけんかをして負けた側の蒋介石が、国民党という政党を丸抱えで(台湾に)来たときにきた軍隊というのは、これも中国国民党の軍隊。それが今の台湾軍の原型になっているわけですよね。軍閥のままっていうんですか
藤井:そうそう、軍閥のまま。中国共産党と中国国民党は双子なんですよ。だから今ね蔡 英文(さい えいぶん)さんが非常に苦労されて台湾でやっているってことはね、いままでは中華民国っていう名前あるけど、イコール国民党だったんですよ。軍も中華民国の国家の軍じゃなくて国民党軍だった。官庁組織も全部そうなんだ。それをね、国家の官僚組織、国家の軍に作り替えるということ(は)たいへんな大仕事です。これだけで2期8年かかると思います。蔡英文さんは、独立だとか派手なことは言わないけれど、非常に地味なそうゆうね、本当に近代国家ってことは、もちろん別じゃなくちゃいけないわけで、国家の軍であり、国家の官庁政治じゃなくちゃいけないでしょ。それをね非常にコツコツおやりになっていると思います。
トランプ大統領は就任前に台湾の大統領と電話会談をした
井上:その意味ではね、今回のトランプ大統領をものすごく評価した点というのは、いっち番最初にね、彼が政権を運営することになった前くらいかな。台湾に対する思い入れを彼はバーンと出している。 藤井:12月2日ね、去年の。大統領になる前に蔡英文(さいえいぶん)と電話会談やったんだから。 井上:これはすごいですよ。それでしかも今回、台湾にアメリカの兵器、もちろん最新鋭ではないけれども、当然ながら優秀なハイテク兵器を台湾に供与しますよ。もちろんそれは売買になるんですよ。高い買い物になるかも知れないけど、これをやるという意思表示っていうのがアメリカの中国に対する姿勢であるということちゃんと内外に示しているでしょ。これはね、オバマ大統領の時にはムニャムニャとどういう風に見てんの?っと、アジアに関与しますよと、いうことを言う割には、なんかちょっと弱気でね。 藤井:結局オバマはアジア対応っていうのは良かったんだけれども、結局何もできなかった。リバランシングもアジアへのカンバックもなかった。
[引用] 虎ノ門ニュース【DHC】2017/8/2(水) 藤井厳喜、井上和彦、1時間46分頃の解説より

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